声楽家・高橋宏典インタビュー「全身で音楽を楽しんで」
2024年7月5日(金)に開催される『信州音楽博覧会Op.1』。
長野の音楽家による本格的なコンサートシリーズの開幕を記念し、第1回コンサートの出演者の皆さんの人となりに迫るインタビュー企画です!
今回のインタビューは、バリトン歌手の高橋宏典さん!!
高橋さんは、長野県 佐久(さく)市出身。東京藝術大学大学で学び現在は数々のオペラに出演したり、声楽家として様々な歌を歌ったり、と活発に活動していらっしゃいます。
それではさっそく
高橋さん、今日はインタビューよろしくお願いします!突然ですが、高橋さんにとって長野の好きなところはどんなところですか?
よろしくお願いします。
長野の、自然のパワーに満ちているところが好きです。たぶん、山に囲まれてるからかな。
歌うようになったきっかけ
長野県民は山に囲まれて育ちますもんね!
そんな山のようなエネルギーと共に数多くのコンサートで歌われている高橋さんですが、歌手になろうと思ったきっかけはなんでしょうか。
中学生の時にドイツのバリトン歌手ヘルマン・プライの演奏をCDで聴いて、「こういう男になりたい!!!」と思ったのがきっかけです。
ヘルマン・プライというと、ドイツ歌曲を中心にオペラでも活躍した名歌手ですね。
「声楽家」と名乗ることに
高橋さんもオペラだけではなく幅広いジャンルの歌を歌われていますが、演奏活動の指針などはありますか?
オペラや歌曲、といった枠組みにとらわれずに歌を歌うことが私の音楽家としての活動です。歌謡曲も童謡も歌っています。
一般的にクラシックの歌手は「オペラ歌手」と呼ばれることが多いのですが、そういった理由もあって私は自分を「声楽家」と名乗っています。私自身が舞台でお客様に提供できることが「歌」だから。です。
そういう、哲学、ですね。
刺激を受ける仲間との共演
今回のコンサートでは、ソプラノ歌手の傳田実咲さん、ピアニストの梨本卓幹さんとの共演も注目されていますが、お二人とはどんな関係性ですか?
傳田さんとは同じ大学で学んでいたこともあり、これまでにもたくさん共演しています。学生の頃から優秀な印象があって、いろいろな挑戦を続けているのを見て、いつも刺激を受けています。
梨本くんとも大学の同級生です。学生の頃はあまり接点はなかったと思いますが、故郷である佐久(さく)地方での共演をきっかけに、頻繁に共演できるようになりました。今年(2024年)のお正月も、佐久市の二十歳の集いにゲストとして呼んでいただいたのですが、そこでも梨本くんと一緒に演奏しました。
彼のピアノへの愛の溢れるタッチに、いつも感動しています。
ずばり聞きどころは?
信頼できるお二方との共演ということで、演奏を聴くのが楽しみです。コンサートではどんな歌を聴かせていただけますか?
独唱でイタリアオペラ『アンドレア・シェニエ』のアリアと、カンツォーネ(イタリアの民謡を取り入れた作品)を1曲ずつ。傳田さんとはオペレッタ『メリー・ウィドウ』と、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョバンニ』からそれぞれ有名な二重唱を歌います。
イタリアオペラとカンツォーネの持つパワーを感じていただければと思います。
全身で音楽を!
では、最後にコンサートを楽しみにしている皆様へメッセージを!
私は故郷信州の自然、人、そしてこの素晴らしい芸術・文化環境を誇りに思っています。
そのような中、「博覧会」という名のこのコンサートに向けて、リハーサルを積むにつれ、お越しくださるお客様に音楽の持つ力を感じてもらおうと、どんどん気持ちは高まっています!
当日はぜひ、全身で音楽を楽しんでください。
まとめ
高橋さん、ありがとうございました。
インタビューしていて、高橋さんがワクワクしているのが伝わってきました。ぜひ会場で高橋さんのバリトンサウンドをお楽しみください!
高橋宏典
TAKAHASHI Kosuke
Baritone
長野県佐久市出身。 佐久長聖中学、高等学校卒業。 東京藝術大学声楽科、同大学大学院オペラ専攻修了。 第12回東京国際声楽コンクール第1位及び東京新聞賞受賞。 第58回日伊声楽コンコルソ入選。 「声楽」の持つ力を信じ、オペラのみならず、ミュージカルナンバー、歌謡曲にも歌唱の幅を広げた活動を行なっている。 藤原歌劇団団員。日本オペラ協会会員。
信州音楽博覧会 Op.1
【期日】
2024年7月5日 (金) 開演18:30 (開場18:00)
【会場】
長野市芸術館リサイタルホール
【出演】
梨本卓幹
【料金】
一般:3000円、学生2000円