ヴァイオリニスト跡部愛音インタビュー「ワクワクするコンサートを」-信州音楽博覧会Op.2
2025年4月12日(土)に開催される『信州音楽博覧会Op.2』。開催を目前とした今、演奏者の人となりに迫るインタビュー企画です!
今回のインタビューは、ヴァイオリニストの跡部愛音さんです!!

跡部さんは、長野県 長野市出身。長野県小諸高等学校音楽科、国立音楽大学で学ばれ、現在はヴァイオリン奏者としてソロ、室内楽、オーケストラなどの活動、さらに先生としての活動にも力をいれていらっしゃいます。
それではさっそく
跡部さん、今日はインタビュー、どうぞよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
ではまず・・・長野の好きなところを教えてください!
山が多いことです。山登りは得意ではないですが、山を見ると心が落ち着きます。全然山の名前は分からないですが、、、、笑
大学生のときは東京にいたので、長野の山が恋しかったです!
ちなみに、大学の寮の部屋からは、天気が良いと富士山が見え、朝元気をもらっていました。
長野県民にとって山の存在は大きいですよね!!
ヴァイオリン講師として
跡部さんはヴァイオリンの先生としても活動をされているようですね
はい。やまぎし音楽がくいんやNOVAキッズオーケストラ、柳町中学校の室内楽部で、ヴァイオリンを教えています。一年ほど前に自宅でもヴァイオリン教室を始めました!
生徒さんの年齢も広いとお聞きしました。
今は3歳から中学生まで教えています!
ヴァイオリンは、体の成長に合わせて楽器のサイズも変えるものなので、3歳の子が使っているヴァイオリンは可愛いサイズなんです。それを使って一生懸命弾いてる姿もまた可愛いです。

私の兄がヴァイオリンを習っていたのですが、小さい私はそんな兄を真似してあごに紙を挟んで鉛筆を弓がわりに持って「私も弾きたい!」とアピールしていました笑
一人一人、年齢も性格も違うので、どうしたらこの子がヴァイオリンを楽しいと感じてくれるかなと考えて教えています。なので、生徒さんの練習と結果が結びついた時、本番を終えて嬉しそうに戻って来た時や、レッスンで何かを掴んだ瞬間の笑顔を見た時、私もとても嬉しい気持ちになります。

すてきな先生をしていますね!
教える側になってみると、改めて今まで教わってきた全ての先生に感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです!
そうそう、私自身のレッスンの思い出で、今でも忘れられないことがあって。
私が大学生のときで、色々と悩んでることがあり先生に相談したことがありました。先生は「山の登りかたは、ひとつじゃないからね」と言ってくださって、この言葉に本当に救われました。正解の道にこだわって、それ以外は不正解、自分も今のままじゃダメなんだと、否定的になっているところ、その道だっていいんだよと言ってもらえた気がして、レッスン中泣きそうになりました。
誰かにとって、私のヴァイオリン教室が、そんな幸せな時間になれば良いなと思ってます。

そんな素敵な先生でもある跡部さんですが、ご自身が演奏する前のルーティンなどはありますか?
ルーティンではないですが、できるだけ、手を温めてます。冷え性で、すぐ手が冷たくなってしまうので、特に冬は、カイロが必需品です!
今回共演の神林さんも手を温めると言っていました。やはり手の温かさは大事ですか?
手が温かいだけで、弾きやすさは全然違います。
当日、暖かい日になることを祈ってます・・・!

共演者:神林杏子さんについて

今回はピアニストの神林杏子さんとの共演ですが、元々お知り合いでしたか?
お名前だけは小さな頃からお見かけしていましたが、実際にお話をしたのは、4年ほど前だったと思います。
車の会社の新春イベントのミニコンサートが初共演でした。高級車に囲われて、ベートーヴェンのスプリングソナタ(ヴァイオリンソナタ第5番)など30〜40分演奏させていただきました。
その後も、発表会や神林先生が毎年開催されている大豆島公民館でのコンサートに呼んでいただいたり、他にも何度かご一緒させていただきました。

初共演のときの印象は覚えていますか?
お会いする前から、とにかく、綺麗な方だなと思っていました。また、年下の私から言うのは失礼かと思うのですが、凄くしっかりされた方なんだなと、立ち振る舞いやピアノの演奏から思っていました。
お会いしてからもその印象は変わりません。神林先生は、追求心が素晴らしく、一音一音、どんな音を出すか常に考えていて、その姿に私も勉強させていただいています。
聞きどころは?
そんなお二人での今回の演奏会。どんなプログラムを用意しているのでしょうか?
信州音楽博覧会Op.1では、ピアノ、歌、チェロにサックスとバラエティーに富んでいて、とても華やかで、まさに音楽の博覧会だと感じました。今回、そのようなワクワクするコンサートをつくるにはどうしたら良いかと考えて、「Op.2」、シリーズ第二弾という部分に着目し、2の付く曲、2に関係ある作曲家など、面白いコンサートプログラムをつくってみました。
ちなみに、一番初めに決まった曲はベートーヴェンのソナタ3番でした。ソナタはヴァイオリン、ピアノ両方の奏者の色が良く出るなと思っています。
特に時間をかけて作ってきたので、2人ならではのソナタを楽しんでいただけたら嬉しいです。
とても面白いプログラムテーマですが、ソナタは2番ではなく3番なんですね!?
そうなんです笑 私もチラシを見た方に、なぜ3番?と質問をいただきました笑
確かに、2のつく曲集めました!と言っているのに、堂々とソナタ3番と書いてあり、ツッコミどころですよね!ソナタ3番は、プログラム最後に演奏します。Op.1から引き継ぎ、次回Op.3に繋ぐ意味を込めて、最後にベートーヴェンのソナタ3番を選びました。Op.2を最後まで楽しんでいただき、是非次のOp.3にも足を運んでいただけましたら、幸いです。
自分たちで音楽を繋いでいく、そんな素敵なメッセージが隠されているんですね。演奏がとても楽しみです!!最後に信州音楽博覧会Op.2を控えて今のお気持ちをお聞かせください!
私自身、初めて挑戦することが多いので、今はドキドキしておりますが、当日は、お客様と一緒にコンサートを楽しめたら、幸せです!
ぜひ会場へ!
跡部愛音さんのインタビューでした。ありがとうございました!
心優しい跡部さんの奏でる音楽、ぜひ会場で味わいたいですね!

Photo by Hidema Nakajima
跡部愛音
ATOBE Aine
Violin
長野市出身。 長野県小諸高等学校音楽科、国立音楽大学演奏・創作学科(特別給費奨学生)を卒業。同大学卒業演奏会、長野県新人演奏会に出演。 日本クラシック音楽コンクール、大阪国際音楽コンクール、セシリア国際音楽コンクール他様々なコンクールにて受賞。2019年女神湖ミュージックキャンプにて蓼科音楽祭賞を受賞。 これまでに、ヴァイオリンを吉川朝子、村岡陽子、漆原啓子、三浦章宏の各氏に師事。ピアノ、ソルフェージュを深沢雅美氏に師事。 現在、地元を中心に演奏、講師の活動を行う。 やまぎし音楽がくいん(ヴァイオリン講師)、柳町中学校室内楽部顧問、NOVAキッズオーケストラ指導者。
信州音楽博覧会 Op.2

【期日】
2025年4月12日 (土) 開演14:00 (開場13:30)
【会場】
長野市芸術館リサイタルホール
【出演】
跡部愛音(ヴァイオリン)、神林杏子(ピアノ)
【料金】
一般:3000円、学生2000円
(当日券は+1000円)
今回の共演者、ピアニストの神林杏子さんのインタビュー記事もぜひご覧ください!